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この記事の答え
- 宅建士証は、登録が済んで「登録通知のはがき」が届いてから申請します。法令で決まっている申請書の記載事項は4つだけです。氏名・生年月日・住所/登録番号/勤めている宅建業者の名称と免許証番号(勤めている人だけ)/合格から1年を過ぎているかどうか(施行規則14条の10)。手数料は4,500円です
- 合格から1年以内に交付を受ければ法定講習は要りません(22条の2第2項ただし書)。ただし締切は登録と交付の2段階です。東京都は令和7年度の合格者に、登録申請は2026年10月1日必着、交付申請は11月26日17時まで(郵送・電子申請は11月13日)と案内しています
- 申請から受け取りまでの日数は、窓口で即日から約3週間まで都道府県で違います。その前の登録の審査も約1〜2か月かかります(9都府県の公式案内を並べました)
→ まだ登録するか迷っている人は登録しないとどうなるか/実務経験がない人は登録実務講習の記事/合格から1年を過ぎた人は法定講習の記事へ
私は行政書士として宅建業の免許申請を扱い、自分でも宅建に受かって登録しました。この記事の制度の部分は、宅地建物取引業法・同法施行規則・手数料の政令の条文をe-Govで、日数・持ち物・締切は都道府県と宅建協会などの公式ページで、2026年9月23日に確認しています。
「登録」と「交付」は別の手続き。交付は登録のあと
宅建に受かってから宅建士として働くまでには、手続きが2つあります。都道府県知事の登録(18条1項)と、宅建士証の交付(22条の2第1項)です。法律上の「宅地建物取引士」は、2つ目の宅建士証の交付を受けた人を指します(2条4号)。
第十八条第一項の登録を受けている者は、登録をしている都道府県知事に対し、宅地建物取引士証の交付を申請することができる。
宅地建物取引業法 第22条の2第1項
- 試験に合格する合格発表の日が「合格した日」。令和7年度は2025年11月26日、令和8年度は2026年11月25日の予定
- 登録を申請する実務経験2年以上か、登録実務講習の修了が要る(18条1項)。手数料は37,000円
- 登録の通知(はがき)が届く知事は登録したら本人に通知する(施行規則14条の4)。はがきに登録番号が書いてある
- 宅建士証の交付を申請する登録している都道府県知事へ。手数料は4,500円
- 宅建士証を受け取る有効期間は5年(22条の2第3項)
交付申請書には登録番号を書く欄があります(施行規則14条の10第1項2号)。今回調べた都道府県はどこも、登録が済んではがきが届いてから交付を申請する流れで、登録と同時に交付を申請できるという案内は見つかりませんでした。東京都も「登録通知(ハガキ)を受領してからの申請」と書いています。

「合格から1年以内」の締切は、2段階ある
宅地建物取引士証の交付を受けようとする者は、登録をしている都道府県知事が国土交通省令の定めるところにより指定する講習で交付の申請前六月以内に行われるものを受講しなければならない。ただし、試験に合格した日から一年以内に宅地建物取引士証の交付を受けようとする者(略)については、この限りでない。
宅地建物取引業法 第22条の2第2項
このただし書があるので、合格から1年以内に宅建士証まで進めば、法定講習は要りません。1年を過ぎると、先に法定講習を受けてからの交付になります。東京都の案内では、講習を申し込むときの費用が16,500円(受講料12,000円+交付手数料4,500円)です。講習の中身は法定講習の記事にまとめました。
見落としやすいのは、宅建士証の前に登録があることです。登録の審査には1か月以上かかるので、「1年以内」の締切は実際には2つになります。東京都は令和7年度の合格者に向けて、次の日付を出しています。
| 手続き | 締切(令和7年度の合格者・法定講習なしで取る場合) |
|---|---|
| 登録申請 | 2026年10月1日(木)必着 |
| 交付申請(窓口) | 2026年11月26日(木)17時 |
| 交付申請(郵送・電子申請) | 2026年11月13日(金)17時必着。手数料は都からの連絡のあと、11月20日(金)17時必着 |
登録申請の締切は、交付の締切より8週間早い設定です。東京都は登録の審査に「30日程度(土、日、祝日を含む。)」かかると案内しているので、その期間を見込んだ日付と読めます。千葉県宅建協会も令和7年度の合格者に「令和8年11月26日までに申請手続き」を案内しています。静岡県のページには、前の年の令和6年度の合格者に向けて「令和7年10月17日(金曜)まで」に登録を申請するよう求め、それより遅いと合格1年以内に登録ができない可能性がある、とする案内が載っています。
登録には実務経験2年以上か、登録実務講習の修了が要ります(18条1項)。修了証がないと登録を申請できないので、実務経験のない人は講習→登録→交付の3段を1年に収めることになります。講習の日程の選び方は登録実務講習の記事に書きました。
令和7年度の合格者でまだ登録を申請していない人は、自分の県の締切をいますぐ確かめてください(東京都なら10月1日必着)。
「1年」の数え始めは合格発表の日です(福岡県宅建協会の案内に「試験合格日(合格発表日)より1年以内」)。ただ、1年以内に済ませるのが申請なのか交付なのかは、案内の書き方が分かれます。条文は「一年以内に宅地建物取引士証の交付を受けようとする者」、大阪府や福岡県宅建協会の案内は「1年以内に交付申請」、東京都は窓口(即日交付)と郵送・電子申請で締切日を分けています。確実なのは、自分が登録している都道府県が出している日付に合わせることです。
届くまでの日数は、都道府県でこれだけ違う
登録の審査と、宅建士証の交付にかかる日数を、9都府県の公式案内から並べました。表現は各案内に書かれているとおりです。
| 都府県 | 登録の審査 | 交付の申請から受け取りまで(合格1年以内) |
|---|---|---|
| 東京都 | 30日程度(土日祝を含む) | 窓口は即日(約30分) |
| 神奈川県 | 約30日(土日祝を含まない)。集中する時期は40〜60日 | 約2週間 |
| 埼玉県 | 5〜6週間。12月〜翌5月は8週間程度 | 1〜2週間 |
| 千葉県 | 約35日 | 千葉県宅建協会の窓口は即日。郵送は3営業日程度 |
| 愛知県 | 30〜40日(土日祝を含まない)※ | 約2週間 |
| 静岡県 | 案内に記載なし | 約3週間 |
| 大阪府 | 通常約5週間 | 1週間〜10日 |
| 兵庫県 | 約1か月 | 約3週間(即日交付ではない) |
| 福岡県 | 概ね40日 | 案内に記載なし |
速いのは窓口で即日の東京都と千葉県(千葉県宅建協会)、遅いのは約3週間の兵庫県と静岡県です。登録の審査も、東京都の「30日程度」は土日祝を含む日数、神奈川県と愛知県の日数は土日祝を含まない日数なので、同じ「30日」でも長さが違います。混む時期はさらに延びます。
1年の締切から逆算するなら、登録の審査(約1〜2か月)+交付(即日〜約3週間)に、郵便の往復と、書類に不備があったときの手直しの日数を足して見ておく必要があります。
申請書の書き方(様式第七号の二の二)
交付申請書の様式は、施行規則が定める別記様式第七号の二の二です(施行規則14条の10第4項)。各都道府県のページからダウンロードできます。法令が求めている記載事項は4つだけです(同第1項)。
- 氏名・生年月日・住所
- 登録番号
- 宅建業者で働いている場合は、その業者の商号または名称と免許証番号
- 試験に合格したあと1年を過ぎているかどうか=ここで法定講習が要るかどうかが決まる
様式には更新や移転のための欄もあるので多く見えますが、合格から1年以内の新規なら、書くところは限られます。東京都の記入例をもとに整理しました。
| 欄 | 書くこと(合格1年以内の新規) |
|---|---|
| 申請日・宛先 | 申請する日と、登録している都道府県の知事 |
| 申請の種類 | 「1」新規(2は更新、3は登録の移転) |
| 申請時の登録番号 | 登録通知のはがきに書かれた番号。東京都の記入例では、かっこ内に都道府県のコード(東京都は「13」)も書く |
| 氏名(フリガナ)・生年月日・住所 | 登録の内容と同じに書く |
| 業務に従事している宅建業者 | 宅建業者で働いている人だけ。商号または名称と免許証番号 |
| 合格後1年を経過しているか否かの別 | 「いない」に○ |
| いまの宅建士証の有効期限・受講年月日 | 空欄(更新・移転・講習を受けた人の欄) |
| 写真欄 | 縦3cm×横2.4cmの写真を貼る |
| 証紙欄・受付番号・確認欄 | 証紙欄は県による(東京都は現金なので何も貼らない)。受付番号・確認欄は書かない |
登録したあとに氏名・住所・本籍・勤め先が変わっているのに変更の登録をしていないと、交付申請を受け付けないと神奈川県と愛知県は明記しています。大阪府の宅地建物取引士センターは、変更の申請を「交付申請の1週間前までに」としています。変更の登録は義務です(20条)。登録のあとで宅建業者に就職した人は、勤め先も登録事項なので注意してください(登録の移転の記事で整理しました)。
持ち物。どこでも要る4つと、県で違うところ
どの都府県でも要るのは次の4つです。
- 交付申請書(様式第七号の二の二)
- 写真=申請前6か月以内に撮った、無帽・正面・上三分身・無背景の縦3cm×横2.4cm。裏面に氏名と撮影年月日を書く(施行規則14条の10第1項)
- 登録通知のはがき(原本を見せるか、コピーを出すかは県による)
- 手数料4,500円
4,500円は、国の政令(地方公共団体の手数料の標準に関する政令)が「宅地建物取引士証の交付の申請に対する審査」の標準額として定めている金額で、調べた都府県はすべて4,500円でした。登録の手数料37,000円とは別にかかります。違うのは、写真の枚数と、4,500円の納め方です。
| 都府県 | 写真 | 4,500円の納め方 |
|---|---|---|
| 東京都 | 1枚 | 現金(収入証紙ではない)。電子申請はオンライン決済 |
| 神奈川県 | 3枚 | 窓口は現金のみ。郵送は振込 |
| 埼玉県 | 2枚(窓口) | 宅建協会などの窓口は現金、県庁の窓口はキャッシュレス、電子申請は電子納付 |
| 千葉県 | 2枚 | 窓口は現金、郵送は振込 |
| 愛知県 | 3枚 | 振込(郵送で申請) |
| 静岡県 | 2枚 | 静岡県収入証紙 |
| 大阪府 | 2枚 | 現金書留(振込は不可) |
| 兵庫県 | 2枚 | 兵庫県収入証紙(現金は不可) |
| 福岡県 | 1枚 | 4,500円のほかに、宅建士証の送付料460円 |
郵送で申請するときは、このほかに本人確認書類のコピーと返信用封筒(簡易書留の切手を貼ったもの。多くの県で460円分)が要ります。写真は宅建士証にそのまま使われます。東京都は、服装や髪型を理由にした作り直しはしないと明記しているので、撮り直したくなる写真は出さないほうが無難です。

出し先は県庁とは限らない。急ぐなら窓口
交付の事務を宅建協会などに任せている県が多く、申請書の出し先は県庁とは限りません。
- 都庁・県庁で受ける=東京都。埼玉県は県庁のほか宅建協会・全日本不動産協会埼玉県本部でも受ける
- 宅建協会などで受ける=神奈川県(全日本不動産協会神奈川県本部)、千葉県(千葉県宅建協会か全日本不動産協会千葉県本部)、愛知県・静岡県・福岡県(各県の宅建協会)、大阪府(大阪府宅地建物取引士センター)、兵庫県(県民局か兵庫県宅建協会)
- 窓口だけ=福岡県は本人が窓口で申請する方法だけで、郵送と代理人は受け付けない
- 郵送が基本=大阪府は現金書留、愛知県は振込のうえ郵送
- オンライン=国土交通省の電子申請システム(eMLIT)で交付申請を受けているのを、東京都(2025年1月開始)と埼玉県で確認。東京都は合格1年以内の交付だけが対象。eMLITのアカウントが要る
東京都は、窓口なら受付の場で書類を確かめて納付まで進められるので、急ぐ場合は窓口での申請を勧めると案内しています。締切が近いなら、窓口のある県では窓口を選ぶのが確実です。
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まとめ
- 宅建士証の交付は、登録が済んで通知のはがきが届いてから申請する(22条の2第1項・施行規則14条の4)
- 申請書の記載事項は4つ。「合格から1年を過ぎているか」で法定講習の要否が決まる(施行規則14条の10)
- 合格から1年以内に交付を受ければ法定講習は不要(22条の2第2項ただし書)。ただし締切は登録と交付の2段階。東京都は令和7年度の合格者に、登録申請2026年10月1日必着・交付申請11月26日(郵送・電子申請は11月13日)を案内
- 登録の審査は約1〜2か月、交付は即日〜約3週間。都道府県でここまで違う
- 手数料は4,500円(政令の標準額)。写真の枚数(1〜3枚)と納め方(現金・収入証紙・振込)は県ごとに違う
- 出し先は県庁とは限らない。宅建協会などに任せている県が多い
合格から1年を過ぎた人は法定講習の記事を、まだ登録するか迷っている人は宅建に受かって登録しないとどうなるかを、ほかの県の会社に移る人は登録の移転の記事をどうぞ。
よくある質問
宅建士証の交付申請は、登録の申請と同時にできますか?
今回調べた9都府県では、いずれも登録が完了して通知のはがきが届いてから交付を申請する流れで、同時に申請できるという案内はありませんでした。交付申請書には登録番号を書く欄があり(宅建業法施行規則14条の10第1項2号)、東京都は「登録通知(ハガキ)を受領してからの申請」と明記しています。登録の審査には約1〜2か月かかります。
合格から1年以内に宅建士証を取るには、いつまでに何をすればいいですか?
1年は合格発表の日から数えます。交付の前に登録が要るので、締切は登録と交付の2段階です。東京都は令和7年度(2025年11月26日発表)の合格者に、登録申請を2026年10月1日必着、交付申請を11月26日17時まで(郵送・電子申請は11月13日17時必着)と案内しています。1年以内に済ませるのが申請か交付かは県の案内の書き方が分かれるので、登録している都道府県が出している日付に合わせてください。
宅建士証の交付にかかる費用と日数はどれくらいですか?
手数料は4,500円です。地方公共団体の手数料の標準に関する政令が標準額として定めていて、調べた都府県はすべて同じ額でした(登録の手数料37,000円とは別)。申請から受け取りまでは、東京都と千葉県宅建協会の窓口なら即日、神奈川県と愛知県は約2週間、兵庫県と静岡県は約3週間と、都道府県によって違います。合格から1年を過ぎると、このほかに法定講習の受講料がかかります。
出典(いずれも2026年9月23日確認)
- 宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)2条4号(宅地建物取引士の定義)、18条1項(登録)、20条(変更の登録)、22条の2(宅地建物取引士証の交付・法定講習と合格後1年以内の例外・有効期間5年)——e-Gov法令検索の条文
- 宅地建物取引業法施行規則 14条の4(登録の通知)、14条の10(交付申請書の記載事項・写真・別記様式第七号の二の二)——e-Gov法令検索の条文
- 地方公共団体の手数料の標準に関する政令 別表61の項(宅地建物取引士資格登録簿への登録37,000円、宅地建物取引士証の交付の申請に対する審査4,500円)——e-Gov法令検索
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」(2025年11月26日)、「宅建試験のスケジュール」(令和8年度=試験10月18日・合格発表11月25日)
- 東京都住宅政策本部「宅地建物取引士証の交付申請」「宅地建物取引士証の交付申請(手続き等)」「宅地建物取引士資格登録申請」「宅地建物取引士資格登録申請提出書類と持参するもの」「法定講習の日程」、宅地建物取引士証交付申請書の記入例
- 神奈川県「宅地建物取引士証の交付申請について」「宅地建物取引士資格登録の申請について」
- 埼玉県「宅地建物取引士証の交付申請について」「宅地建物取引士資格登録の申請について」
- 千葉県「宅地建物取引士証の交付について」「宅地建物取引士の資格登録」、一般社団法人千葉県宅地建物取引業協会「試験合格後一年以内の交付申請」
- 愛知県「宅地建物取引士証の交付申請について」「宅地建物取引士資格登録の申請について」、公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会「宅地建物取引士証の交付申請について」
- 静岡県「法定講習の受講と宅地建物取引士証の交付申請について」「宅地建物取引士の資格登録について」
- 大阪府「宅地建物取引士証の交付、更新及び返納」「宅地建物取引士の新規登録申請について」、一般財団法人大阪府宅地建物取引士センター「試験合格1年以内の宅地建物取引士証交付」
- 兵庫県「宅地建物取引士の登録について」、公益社団法人兵庫県宅地建物取引業協会「受験から交付までの流れ」
- 福岡県「宅地建物取引士になるには(試験・登録・宅地建物取引士証)」、公益社団法人福岡県宅地建物取引業協会「宅地建物取引士 申込から取引士証交付まで」
本記事は宅地建物取引業法・同法施行規則・手数料の政令の条文と、都道府県・宅建協会などの公式案内を整理したものです。日数・締切・持ち物・受付の窓口は都道府県ごとに異なり、年度ごとに見直されます。申請の前に、登録している都道府県の最新の案内を必ずご確認ください。記載は2026年9月23日時点の公表情報に基づきます。
この記事に出てくる人鈴木 秀樹(45・静岡/45歳で宅建に一発合格。登録実務講習の最中) 高橋 亮(37・札幌/量販店の店長から、不動産会社へ転職した)
14人の紹介は登場人物にまとめています(記事を読みやすくするための架空の人物です)。
